23日目

為すべきことがわかりつつある,そう感じる.同時にそのような生き方は多くの人のそれあるいは考え方とは似ても似つかないものだとも気づいている.俗世から離れることが高尚だとかそういうことではなく,ただ単に見たいものに対する大きな乖離を感じている.

 

高校生のときに世界の広さと人種・言語の壁を目の当たりにし,学部生のときに科学の広さと限界をうっすらと感じ,院生のときに人間の浅さと寿命の短さにいら立ち,教員になってから悠久の流れにいることを知った.

 

今は大きな流れの中に生きているに過ぎないことを認識していて,そこに主人公性を求めるという人間的な活動をしている.そういう意味では十二分に俗っぽいのだが,俗っぽい遊びを興じているだけかもしれない.

 

現実が霞がかった世界であることに気づいたせいか,蜃気楼よりも確かであればと思うようになった.謙虚で同時に傲慢な話だ.