2020-01-01から1年間の記事一覧

30日目

理想と現実が違ったときにどうしようか. 登りきった山頂が思ったよりきれいじゃなかったとき,ふと見上げた空が思ったよりどんよりしていたとき,小説がハッピーエンドじゃなくてもやもやしたとき,どうしようか.手を差し伸べてくれる人がいたら楽なのだろ…

29日目

人がいなさそうな方へ,できるだけ危ない方へ,それが一番の安全. 少なくとも一番になれないことを知っていて,でも諦めらない程度に未熟なめんどくささ.たくさんの人がいるところに行けば,自分よりも強い人がたくさんいて,あっという間に飲まれてしまう…

28日目

2年半ほど前のこと,卒研時代の指導教員に「きみ,文章書けるんだね!」と言われた話. 某所で書き物の仕事を始めたころでそれを指してのことなのだけど,当時は「今まではチンパンジーか何かと思っていたのか?」と困惑したけど,最近意図するところがわか…

27日目

生き急いでいまに至るとはいえ,ロートルとの出会いは少しだけそれを緩やかにしてくれた.恩師は還暦,つまり引退間近のロートルだった.でも,(兄弟子曰く)昔と変わらず情熱的で仕事も早く,ぼくには到底追いつけない存在だった.それだけでも十分なのに…

26日目

今日はヅカ★ガールという劇団の妖花迷宮を観に行った.音楽や絵画を含めた芸術を自分で嗜むことはないのだけど,観るのは割と好きだ.この劇団も旗揚げ前の団体のときから応援していたけれども,なんかここ6, 7年はひどい忙しさだったのでとんとご無沙汰にな…

25日目

Dadの誕生日だったので電話をかけた.向こうは夜,いつもの常識的な時間にかけた.Momが出たのだけど,誰かとケータイで話していたところに固定電話でぼくからかかってきたようだった.ここ数年は毎年電話をかけているせいか,それともただの思い違いなのか…

24日目

種もみを食べてしまったらもう稲は生やすことはできない.わかっていても種もみを食べれば一時の飢えは凌げるし,満足感も得られて楽しい.でも,じわりじわりと貧しくくなっていくことも頭では理解している.ジリ貧になる前に食べるのを止めるか,新しい種…

23日目

為すべきことがわかりつつある,そう感じる.同時にそのような生き方は多くの人のそれあるいは考え方とは似ても似つかないものだとも気づいている.俗世から離れることが高尚だとかそういうことではなく,ただ単に見たいものに対する大きな乖離を感じている…

22日目

ドラクエみたいなターン制ゲームには「逃げる」というコマンドがあって,中上級者になるとだいたいは使わないけれども,初めての人はお世話になることもままある.パーティが全滅したら所持金が半分になるとか,そういう場合はなおさらである.ゲームによっ…

21日目

引っ越しを経験する度に「この街のこと,何も知らなかったな」と思う.商店街にたたずむ和菓子屋がおいしかったり,あてもなく歩いたら近いけれども使わない路線の駅にたどり着いたり. 数年前,少し前にたまたま近くを通りかかったから実家(があったところ…

20日目

"Tell me your favorite memory with me "という,いかにもな投稿をアメリカの友人がFBにしていた.今でも家族全員と仲良しだけれども,そこまでいくとこれぞというよりは何気ない日常の方が思い出である.なにせ,9年前に帰ったときは勝手に家に入ってソフ…

19日目

元ボスにお叱りを受けた. 「ドクターの指導教員を尊敬しすぎる人も,指導教員認定しない人も,あまり幸せな人生を送っていない気がする」と.これは,ぼくが「指導教員(たち)を尊敬している」と言ったのを受けてのもの.ドクターをとった人は多かれ少なか…

18日目

中高一貫の中学に入学するときに,校長先生から「この6年間で一生の友達を見つけてください」と言われたけど,最初の1か月でそれは諦めた.人生はタイミングが大事. 単純にぼくの協調性がなかったのもあるけれども,自分勝手な人をほっとけという環境ではな…

17日目

対外的な評価が欲しいと思うときは、きっと何かを失っている. 概念を創ることが仕事の意義ならば,実際におこなうこと(たとえば研究テーマ)はただの概念の具現化.だから,類似あるいはパクリとも思えるような論文が出たところで本質的に傷ついてはいけな…

16日目

年単位で足を踏み入れなかったところを久々に訪れると,独特に匂いとともに記憶が蘇る.そこに人の営みがおこなわれていたとしても,自分にとっての時間は止まったまま.自分が知っている時以降に何が起きたのか別に知りたいわけではなく,ただただ止まるま…

15日目

4月に転職してから,良い具合に研究が進まない.一応断っておくがこれは大変良いことで,思うように進んでいたら何かしらの勘違いもしくは新規性皆無な研究をしていることが多い. 化学に限った話だが,おそらく研究には「うまくいかないというチュートリア…

14日目

いまどき故郷なんて言い回しをする人は少ないし,ぼくもあるはずがないと思っていた.でも,10年以上前に1年間だけ留学で済んでいた町は唯一の帰るところで,これまでに2回帰っている.人口2000人の田舎.地平線まで見える,古き良きアメリカだ.ちなみに成…

13日目

なりたかった自分,見たかった明日の話. 子どものころに抱く将来の夢なんてだいたいは潰(つい)えるもので,プロ野球選手やプロ棋士を見ていると信念の強さがオーダーで違うと思わざるを得ない.もちろん実力や運もあるのだろうけど,それらを兼ね揃えても…

12日目

2日連続で更新しないつもりだったけれども,珍しく書きたいことができたので. https://www.youtube.com/watch?v=8qRPxliPKEw&feature=youtu.be&fbclid=IwAR0piuFYtgBf3QYGlQwxC0rnrgkwXmmHYWqtEaAynEGks0YNcTmNQv7htjw 中高時代の友人が作った作業用BGM. …

11日目

地位が人をつくる,そういう話.ぼくはこの考え方が嫌いだった.実力相応の地位が与えられるべきという考え方は,おそらくひどくもっともである.でも,もしそれで選考がなされたら,恐ろしくつまらない公募人事になるだろう.人の実力を測るなんて無理な話…

10日目

研究におけるオリジナリティとおくゆかしさ. オリジナリティなんて突き詰めれば「理屈抜きでやりたいこと」と限りなく近い気もする.早い話興味以外の何物でもないのだけど,敢えて言うならば何かしらの深みを感じるから興味を抱くのではないだろうか. 34…

9日目

不幸にして,生きていると「○○しなければならない」場面がしばしば訪れる.研究室の学生を例にとれば,ゼミ発表・学会発表・卒修論発表・論文執筆あたりだろうか.教員からすれば,自分を知ってもらえるという意味でだいたい楽しいのだろうが,やらされるあ…

8日目

誰しもが一つや二つ,別に意味はないけれども好きでやっていることがあると思う.たとえば,子どものころにミニ四駆を作ったこと.別にレースに出るわけでもないし,頻繁に友達が家に来るわけでもないのに,なぜ作るのか.走らせること,あるいは作ることが…

7日目

学際領域は本当に「際・間」なのだろうか.学術全体を有限な平面として考え,「既知の領域は塗る」という塗り絵をしてみたら,そのうちすべて塗られそうに思う.あるいは,未踏ではあるが周りはすでに塗られている,いわばだいたい結末が予想できる学際領域…

6日目

昔の話の続き. 修士からは元の大学に戻り,かなりfundamentalな物理化学のラボの所属に.成り行きで移ったラボなので,ラボでやっているテーマには正直あまり興味が湧かなかった.でも,とても温厚なボスだったし「博士課程まで行くのだから好きにやってく…

5日目

昔話の続き. 4年生の卒研は後期から外研に出た.そこのボスの話. とにかくエネルギッシュで1人目のボスとは対極の存在だった.よく褒めて,よく叱る.ゼミが開始3分で解散になったこともある.明らかに人を選ぶタイプだったけれども,親分的なカリスマ性を…

4日目

学生時代にお世話になり,いわゆる恩師と呼べる存在は3人いる.思い出に残るフレーズを一つずつ書いてみよう.長くなる気がする. 1人目は卒論の指導教員で研究哲学は少なからず影響を受けている.配属初日,「君はそんなに頭が良くないから馬車馬のように実…

3日目

「長い物には巻かれろ」という考え方,昔は好きではなかったのだけどここ5, 6年は考え方を変えて生きている. 趣味はダラダラと続けても誰も困らないけど,受験勉強や仕事はそうもいかない.成績が悪かったとか,結果を残せなかったらという感じで何かしらの…

2日目

人と同じことをしたくなければ,人が行かない方の道を選ぶしかなく,でもそれはとてもストレスを感じるだろう.一般に環境を変えることはとても勇気がいることなので,無理やりそういう道を選ぶというのが一番有効なのだと思う. 学卒で働く人や技術職・研究…

1日目

転職して新天地に移ったのもつかの間,前期の講義はすべてオンラインになるとのこと.まさか,初めての講義がそうなるとは思わなかった. まともにラボは機能していないけれども,そのおかげで(?)じっくりと研究計画を立てる時間があるのは幸い.何のため…