25日目

Dadの誕生日だったので電話をかけた.向こうは夜,いつもの常識的な時間にかけた.Momが出たのだけど,誰かとケータイで話していたところに固定電話でぼくからかかってきたようだった.ここ数年は毎年電話をかけているせいか,それともただの思い違いなのかわからないけれども,とにかく喜んでくれていた.ちなみに先に話していた人は,2年前に帰ったときに泊めてくれた友達の親だった.

 

Dadは少し元気そうだった.2年前は話せず寝たきりでとても心配したけれども,何とか話すことはできる程度に元気だった.Momも元気そうだったCOVID-19で仕事が大変とぼやいていたけど,ピリピリしている感じじゃなくて安心した.お互いの近況を少しだけ話した.暗い話をするのは素敵じゃないから,ぼくも楽しい話だけをした.たぶんそれで正解だった.

 

もう10年以上前のことなのに,昨日のことのように覚えていることがたくさんある.ぼくにとっては毎日が特別だったけど,彼らにとってはただの日常だった.ぼくと同じように当時を懐かしんで,一緒に笑ってくれることを嬉しく思う.

 

幾ばくかの辛い日々も,いつかは笑える日が来るのだろうか.わからないけれども,そういう優しい世界であってほしい.